

症例情報
主訴
歯を抜歯してインプラントにしてほしい
年齢・性別
41歳・女性
治療方法
歯根端切除術
診療前の注意点
歯が割れていないかの検査・診断
診断名
根尖性歯周炎・歯根嚢胞
治療期間・回数
1か月・3回(検査・手術・抜糸)
費用
保険費用負担分
備考
治療詳細
歯科用顕微鏡を用いた歯根端切除術
他院にて抜歯宣告され、インプラント治療を希望し来院。
検査・診断の後に、歯根破折等みられなかったので、歯の保存に着手。
なるべく来院回数を減らしたいことであったので歯根端切除術を説明。
過去に根管治療されていた根管も根管充填材の状態も悪くなかったので、
歯根端切除術を実施することとなりました。
1。術前の状態
根尖よりやや短い根管充填材が見られ、
歯根膜腔の拡大を伴った根尖病変がみられる。
特に歯周ポケット検査を行ったが、深いポケットが存在しないので
従来通りの治療を説明。
来院回数を短くするために、歯根端切除術を患者が選択し同意を得たので手術へと

2。歯科用CTを撮影すると根尖に小豆大の根尖病変による歯根嚢胞が!
これで抜歯はないです・・・

3。術前、緑に囲まれた部分の歯槽骨がなくなり歯根膜腔も消失しています。
歯根端切除後、根尖3ミリをカットし、根尖側から3ミリ逆根管充填材で充填

4。歯根端切除後、ピンク色の部分に逆根管充填材が充填されており、歯根膜腔の拡大が見られる。
術後2年、歯槽骨の縞々模様も改善し、根尖の歯根膜腔の連続性も復活!
骨が治ってきた証!!

5。術前に消えている歯根膜の連続性が、術後2年では綺麗に連続性が復活!

6。術後9年目の歯科用CT
根尖の黒い骨の透過像が消え、根尖にそうように歯槽骨が再生してしている

7。術前の根尖病変が黒い玉状(ライトグリーンの矢印の部分)に観察されるが
術後9年ではその存在がなくなっている。(赤の矢印の部分の骨が再生し黒い部分がなくなっている)

安易に抜歯しインプラント治療ではなく、きちんと検査し、診断することで別の残せる方法がないかをきちんとアドバイスしてくれる歯科医院を受信することを強く勧めます。